鳥海山の帰りに、ちょっと寄り道。
*今回の記事は、2021年10月10日~11日にかけて走った、鳥海山ツーリングの記録です。
2021年10月11日(月)、雨のちくもり(太平洋側は晴れ!)。
この日は、宿泊した酒田のルートインを出発して、山形道~月山道路を経由し、
天気が良ければ「蔵王エコーライン」を走破!
最終的に、東北道にて帰着する予定でした。
しかし・・・
この日の天気は、前日の完璧な青空とは打って変わって、まぁまぁな大雨!┐(´∀`)┌ヤレヤレ
カッパを着用してホテルを出発し、山形自動車道に入ります。
蔵王まで行く頃には、天気が回復してくれれば良いな~!との願いもむなしく、
かろうじて雨が降っていない曇天がつづき・・・
寒河江サービスエリアにて、ようやくカッパを脱ぐことができました~(^-^;)
その後、上山市まで来たところで、蔵王方面はご覧の通りの空模様。
残念ながら、蔵王エコーラインはまた今度!ってことですね~(ノД`)シクシク
ま、天気には勝てないね、と気持ちを切り替えて、
セカンドプランで考えていた、とある場所に「寄り道」をして帰るとしますか~。
そういうわけで、セカンドプランの目的地は、上山温泉の入り口にある「高松観音」さまです。
(山形県上山市高松52。東北中央自動車道・かみのやま温泉インターよりバイクで5分)
旧・国道113号(現在は458号)の道ばたにある駐車スペースにバイクを停めて、
けっこう急な石段を登ります。
こちらが、高松観音さまの本殿ですね。
建物の入り口の脇には、巨大な「わらじ」がっ!∑(゚Д゚ノ)ノ ビックリ!
掲げてある解説文によると、縦3.2m、横1.2m、重さ300kgとのことで、
その大きさに驚きますが・・・ここに来た目的は、コレじゃありません。
さっそく、本殿の中にお参りしましょうか。
(ちなみに、障子を開けた内側に賽銭箱があり、写経を納める箱も用意されていました。
基本的に各自で勝手に参拝する仕組み?のようです)
障子を開けると、カラフルな彫刻、無数のお札、奉納された額縁の数々。
室内はとても清潔ですが、バッと目に飛び込んでくる情報量がスゴイ。
いやはや!
どれほどの祈りや願いが、この空間に凝縮されているのか・・・。
そして、中でも目を引くのが、これ ↓
この、「昔の結婚式」の様子を描いたと思われる、大きな額縁。
なんで、このような「奉納品」が、大切に保管されているのかと言いますと・・・
これらは「ムカサリ絵馬」と言って、この地方に古くから伝わる独特の風習なんだそうです。
ムカサリ絵馬について、詳しくはこちら:
山形県東部に残る「死後婚」の風習 ムカサリ絵馬に込める思い(産経新聞2020/9/21の記事)
ムカサリ絵馬は、若い未婚の人が亡くなったとき、
せめてあの世では幸せになって欲しい、と祈願するために、
親御さんや親戚筋によって奉納される絵のこと。
描かれているのは、華やかな婚礼の儀式の様子や、
幸せそうに連れだって歩く夫婦や親子たちの姿ですが・・・
そこに登場する人物は、「すでにこの世を去っている」というわけですね。
絵馬の中に書かれた日付を見ると、
ここの高松観音さまでは、明治後期~大正期にかけて奉納されたものが多いようですね。
当時は今よりずっと平均寿命は短かかったわけで、若くして病気で亡くなる方もたくさんいたでしょう。
あるいは世相的に、戦争で亡くなる方もね。
なんなんでしょうね・・・これらの絵馬を眺めながら、いろいろ考えさせられました。
幸せそうな人たちの絵と、その裏側にある”哀しい物語”とのギャップに打ちのめされたというか。
要は、のほほんと自由に旅してる今の自分は、まだまだ恵まれてるって事なんでしょう、きっと。
(ちなみに、ボクもどうやらこのまま”独り身”で一生を終える気がするので、
死んだら誰か哀れんで、ムカサリ絵馬を奉納してくれませんかねぇ?w)
ところでボクは、こういう風習があるってことを今までぜんぜん知らなくて、
今回のツーリングの途中に寄れそうな場所で、何か興味を持てそうな話題や物件はないかな?と、
いろいろ調べてみるうちに、この「ムカサリ絵馬」のことを偶然見つけたんですよね。
それで、産経新聞の記事の中にもありますが、
天童市の「若松(じゃくじょう)寺」により多くのものが伝わっているそうですし、
現代でも奉納された絵馬があるそうですから、いつか機会を作って訪ねてみたいと思いました。
さて!
東北中央自動車道に乗り直して、帰路に着くとしますか~!
福島ジャンクションから東北道に入り、福島松川パーキングでお昼ご飯です。
”福島だから”ってことで、メニューにあった喜多方ラーメンを注文♪
まぁ普通のしょうゆラーメンで、可もなく不可もなし~w
その後は、安達太良サービスエリアで給油して、
那須の辺りで2カ所の工事渋滞にハマりつつ、
矢板北パーキングで小休止。
そこからは順調に走り、出流原パーキングで最後の休憩。
17:20ごろ、無事に自宅に到着しました~!(^-^*)
今回の旅は、前半は絶景道を楽しんで、後半は死生観について考えさせられ・・・と、
個人的には、なかなかに濃い内容のツーリングになったな~と思いました☆イイネ♪d('∀'o)
そして、あらためて感じたのですが。
やっぱりボクは、「東北地方」が好き!(*ノ∀`*)キャッ
この日の走行距離:450km
2日間トータルの走行距離:958km 総給油量:36.53リットル 燃費=26.225km
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お疲れ様です。
予定が少しだけ狂って残念ですが
対策もしてあったんですね。 (#^.^#)
わたしの趣味は、新潟のチョンボ地蔵みたいなのや
今回のような ムカサリ絵馬を見ることです。
同じ山形県の 天童市の若松観音や
東根市の黒鳥観音でたくさんの ムカサリ絵馬を見てきました。
壁から天井までたくさん飾られていて
お腹いっぱい見てきました。
若松観音は、歌の文句にあるくらい有名な観音様なので
沢山の方がお参りに来てました。
ご存知ですか?
めでた め~で~た~のわかあまあつ~
音痴ですいません。 (^_^;)
次回は、こちらにも行ってください。
黒鳥観音は、小さいとこで わたし一人しかいませんでしたが。
アルカリさんが行ったとこは、わたし 知らないので
次回に行きたいなと思ってます。 (^^)/
投稿: ことぶき | 2021年10月14日 (木) 23時01分
> ことぶきさん
おおお~!
ムカサリ絵馬のことをご存知だったとは!(*^▽^*)
ちょっとお堅い(重い)内容になるので、
ムカサリ絵馬のことを記事にするかどうか、少し迷ったのですが、
がんばって書いて良かったです(書き上げるのに3時間かかりました・笑)
ことぶきさんも、昔の人の素朴な風習や習俗に触れるのがお好きなんですね♪
神社仏閣は全国に何万ヶ所もあって、それぞれに歴史があり、
ボクも、いつも興味をそそれれています(笑)
天童市の若松観音と黒鳥観音は、今回のルートでは逆方向になってしまうため、
今後に持ち越しになっちゃいました(*^-^*)
今回紹介した高松観音は、かみのやま温泉インターからすぐ近くで、
寄りやすい場所だと思いますよ~♪
投稿: アルカリ乾電池 | 2021年10月15日 (金) 08時37分
雨は残念でしたが、中々ディープな所を回りましたね!
地元のお隣なんで山形は良く行きましたが、まさかの高松観音でびっくりでした。
投稿: オネ | 2021年10月15日 (金) 21時33分
> オネさん
前日の、元滝伏流水で会った地元ライダーさんの情報によれば、
「今が蔵王の紅葉の見ごろ!」ってことだったのですが(^.^;
残念ながら蔵王の紅葉ツーリングは楽しめませんでしたが、
その分、今まで知らなかった「不思議な文化」に出会えて、
逆に旅の充実感はUPしたかな?なんて思ってます(*^-^*)
これまで、福島県には良く出かけていて、
浜通り・中通り・会津と、ぜんぜん違っておもしろいな~!って思ってましたが、
山形県も、庄内や最上川周辺、あるいは米沢と、
かつてはそれぞれに「別の国」だったんだよね~という視点で見ると、
また違った発見がありそうで、ワクワクしてきます(笑)
この夏の、2回の旅を通じて、
ボクはすっかり「東北好き」になりました(* ̄∇ ̄*)
投稿: アルカリ乾電池 | 2021年10月15日 (金) 22時38分