晩秋のみちのく一人旅2022 DAY:2-3 幻の「大間線」の遺構を訪ねる
シリーズ「晩秋のみちのく一人旅2022」
(よろしければ最初から順番にお楽しみください)
2022年11月4日(金)。
この日の青森県は、晴れときどき雨!
さて、「本州最涯地」尻屋崎の探訪を終えた後は、
いよいよ本州最北端の地・大間の港を目指しますよ~♪
・・・と、その前に、ここで個人的には「外せないネタスポット」があるので、
そちらの紹介をさせていただきますね(^-^*)
尻屋崎から大間に向かうのには、
青森県道6号~県道266号~さらには国道279号と走り繋いでいくのですが。
その途中の「大畑」という街には、
かつての『本州最北端』となる鉄道の駅=「大畑駅」がありました。
今は、「下北交通(株)大畑出張所」として使われているこの建物こそが、
以前の「大畑駅」そのものなんですよね~イイネ♪d('∀'o)
かつての鉄道駅の敷地にお邪魔させてもらうと、
当時の面影そのままの、腕木式信号機と線路の一部が残されていました。
上の写真と反対方向(下北駅方面)に目を向けると、こちら側にも一部の線路が残されています。
これはなぜか?と言いますと、
3つ上の写真の右手に写っている車両基地のなかに、動態保存されたキハ85が留め置かれていて、
行楽シーズンの月に1回、特別運行イベントが行われるためなんだとか!o(≧▽≦)o
熱意のある方々によって、大事に守られている車両がある、かつての駅。
駅舎の中も、切符を売っていた窓口や、
駅員さんが切符にはさみを入れていた改札口も、そのままキレイに残されているんですよ!
そうした隅々から「鉄道を愛する」方々の情熱が感じられ・・・
いち”鉄道ファン”として、胸が熱くなる思いがしましたね~ヽ(^ω^)ノ
*旧・駅舎の前で写真を撮っていたら、
客待ちをしていたタクシーの運転手さんに声をかけられましてねw
動態保存されたキハ85と、運行イベントの写真を見せてもらいました☆
とてもキレイな車両でしたよ~♪
さて、ここからが下北半島での「鉄道ネタ」のハイライト!
ボクはこれまで全然知らなかったのですが・・・
かつてはこの『大畑駅』からさらに線路を延ばして、
本州最北端の地・大間の港まで、鉄道を引く計画があったんだとか!∑(o'д'o)エッ!
結果的に、未成線(未完成の鉄道路線)となってしまった、
幻の『大間鉄道』(以下、”大間線”と称します)ですが、
調べていくウチに、いくつかの鉄道遺構が残されているようなので、
今回の旅でそれらを訪ねてみようと思います(^-^*)
*大間線のあらまし
大正11(1922)年に公布された改正鉄道施設法で、
現在の大湊線(野辺地~大湊)の途中駅「下北駅」から、本州最北の大間まで鉄道を延伸することが計画される。
その後、昭和14(1939)年に第一期工事分として、下北駅から大畑駅までの18kmの区間が「大畑線」として開業。
引き続き、大間までの工事が続けられることになった。
当初、大間周辺の農林水産資源の開発や、本州と北海道とを結ぶ最短路線としての活用、
あるいは大間の軍用施設のための重要路線としての役割が期待されたが、
昭和18(1943)年、大畑~大間間29kmのうち、桑畑地区までの16km分の基礎工事が終わった時点で、
戦争の激化やそれに伴う資材物資などの不足により、工事は中断された。
そうしていくつかの鉄道用施設が放置されたまま、現在に至る。
(参考:風間浦村村史ほか)
そういうわけで、大間線の遺構探しのスタート~!(^-^)b
まず、大畑の市街地から国道279号へと戻り、少し進んで旧道のほうへと入っていきます。
すると、すぐに見えてくるのが・・・
今にも朽ち果てそうな、コンクリート製のアーチ橋!∑(゚Д゚)スッ、スゲー!!
いちおう「二枚橋アーチ橋」という名前があるようです。
旧・国道側からアーチ橋をくぐり、反対側へ。
「頭上注意」なんて看板が出ています。
このまま朽ちるのを待つだけなのか、そのうち取り壊し工事が始まるのか・・・
個人的には、できたら保存して欲しいなぁなんて思いますけど、どうなるんですかね~?(^-^;)
つづいて国道279号を大間へと進んで行くと、
次に見えてくるのは「木野部川アーチ橋」ですよ~(^-^*)
この場所は国道のすぐ脇なんですが、
クルマを停められる場所がパッと見つからなかったので、スルーしちゃいました・・・(^-^;)
気になる方は、上のスクリーンショットを参考にして画像を探してみてくださいね。
(写真、ちょっと暗くてスミマセン)
そして、大間線の「最大の遺構」となるモノが、下風呂温泉郷の中に残されているようなので、
温泉街の入り口にある観光客用の駐車場にクルマを止めて、温泉街の探索を開始します!
温泉街の背後へと続く坂を少し登ると、平らに整備された遊歩道がっ!w(*゚ロ゚*)w
これがこの場所に残された、大間線の路盤跡とアーチ橋なんですよね~イイネ♪d('∀'o)
温泉街の頭上に架けられた、コンクリート製のアーチ橋。
長さもけっこうあるようです(^-^*)
で、このアーチ橋の上には、「下風呂温泉郷」駅が作られる計画だったんですね。
復元(再現か?)された、下風呂温泉郷駅。
もし大間線が完成していたら、多くのお客さんが利用して賑わったことでしょう!
この再現された駅の前後だけ、ちょこっと線路も敷かれていて、想像力が膨らみます♪
以上、幻の未成線「大間線」のご紹介でした!(^-^)/
~ つづく ~
―----
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お疲れ様です。
大畑駅 ナイスですね!
ここも今度行きたいリストに入れさせていただきます。
30年ほど前に 人妻さんと3泊で東北旅行に行きましたが
その時にどこかの温泉あたりに泊まって
目の前に この廃線跡が見えた記憶があります。
旅館で聞いたら 廃線後で 以前は、列車が走っていたそうです。
泊まった宿がどこだか覚えてませんが
懐かしく思い出しました。
是非とも思い出をよみがえらせたく いきたいと思います。 (^^)/
投稿: ことぶき | 2022年11月12日 (土) 18時15分
> ことぶきさん
「人妻さんと3泊で東北旅行」ってのが、
どういういきさつなのか、すごく気になりますが!ヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ!
大畑駅は、元の本州最北端の駅ってことで、
前から行ってみたいと思っていたのですが、
その辺を調べているウチに「大間線」のことも知るようになり、
一緒に訪ねて見ましたよ♪
むつ市内には他に、廃止となった大畑線の駅跡なども残っているそうなので、
次回はそっちの方も巡ってみたいと考えています(^-^)b
投稿: アルカリ乾電池 | 2022年11月13日 (日) 12時15分
アーチ橋、味があって良い思うのですが・・・・・・・
残してほしい所ですよね(^^)
投稿: ogu-jxj | 2022年11月13日 (日) 17時20分
下風呂のホームは、鉄道の遺構をうまく残してますね。
というか、未完成で現存してないのに現存してたかのような、
確かに不思議な雰囲気。
写真でトリミングすると、今も現役感がすごいですね!
下風呂という名前の由来もちょっと気になるところです。
とググってみたら、アイヌ語から来てる説(°_°)
スマ(岩)・フラ(におい)とありました〜
投稿: 草虫 | 2022年11月13日 (日) 20時19分
> oguさん
二枚橋のアーチ橋は、やはり劣化が目立ってきていて、
はがれ落ちたコンクリート片で、
事故や怪我が起きないといいな~という感じでした(^-^;)
壊すにしても、修繕するにもカネがかかるんでしょうから、
そのままほったらかしになってるんだと思いますけどw
産業遺産好きとしては、ぜひ保存の方向で行ってくれたら嬉しいですね♪
投稿: アルカリ乾電池 | 2022年11月14日 (月) 17時34分
> 草虫さん
下風呂温泉郷に残されたアーチ橋は、
二枚橋のとはちがってきちんと塗装・保存されていて、
「観光資源として活用しよう」って意気込みが感じられる施設でした(^-^*)
実際、写真には写しませんでしたが、
再現された駅ホームの右手には足湯があって、
港町の風景を見ながら、ちょっとのんびりできるようにもなっているんですよ!
11月-3月くらいまでは、寒くなるので利用停止ってことで、
この日はもう、お湯は入っていませんでしたけどね(笑
「下風呂」の地名の由来も、興味深いですね~。
北海道は目と鼻の先ですから、アイヌとの交流はきっとあった事でしょう(^-^)b
投稿: アルカリ乾電池 | 2022年11月14日 (月) 17時41分