春の東北周遊2024 DAY:2-3 石巻市の震災遺構を訪ねて
*この日記は、2024年5月2日夜~6日にかけて巡ったツーリングの記録です。
よろしければ最初からお楽しみくださいね☆
さて、今回の日記は2024年5月4日の夕方のお話し・・・
『ネコの島』の田代島から戻って、石ノ森章太郎先生の萬画館を見学して、その後のこと!(笑)
・・・っていうか、もうあれから2週間も経ってるなんて~!( ゚∀゚; )ヒョー
引き続きレポートを書いていきますので、よろしくお付き合いくださいませ☆
そんなわけで、石ノ森章太郎先生の漫画館周辺から逃げるように脱出して(笑)、
あらためて「石巻南浜・津波復興祈念公園」へと戻ってまいりました♪
ちなみに、上の地図で「現在地」となってる場所の西側のエリアが、
網地島フェリーの発着場になっているんですよ(^-^*)
そして、こちらに立てられていた解説版には、かつての石巻港(南浜地区・門脇地区)の様子と・・・
東日本大震災の翌日(2011.3.12)に撮影された、同じエリアの航空写真が並べられていました。
見比べてみると、ほとんどすべての家屋が津波によって押し流されていて・・・
この場所の被害がいかに大きかったのかを、教えてくれました。。。(ノ_・、)
さて、この公園の中心には現在、「みやぎ東日本大震災津波伝承館」という施設が作られています。
お話しを伺ったところ、石巻市の中でも特に津波の被害が大きかったこのエリアは、
いまは「居住禁止区域」に指定されていて、誰も住むことができないんだとか!(´゚Д゚`)ビックリ!
たしかに、公園の敷地に立って周りを見ると・・・
海辺には、水産業の巨大な工場や冷蔵庫はたくさんあるものの、民家はひとつもなし。
要は・・・また懲りずにここに家を建てちゃって、
50年後、あるいは100年後に、また津波で流される悲劇が繰り返されないようにと、
法律を作ってまで「ここに人は住んではいけません」と決めちゃったわけだ!!∑(*゚ェ゚*)オドロキ!
それだけ、東日本大震災で心にキズを負った人が多かった、ということなんでしょうね~(-_-)
そんな、「みやぎ東日本大震災津波伝承館」の中で特に印象深かったのは、
こちらの、各地を襲った津波の高さ表現した模型ですかね~。
津波の高さを表した青い図形の下に、小さくヒトの姿が描かれているのがわかります??
あんな高さの波に襲われたら、
人間なんてひとたまりもない!ってことが良くわかります・・・( ゚∀゚; )ヒョー
そして、一通りの解説を聞いた後は、同じ海辺の地区にあって津波にやられてしまった、
旧・石巻市立の門脇(かどのわき)小学校を訪ねてみることにしました~。
2011年3月11日の震災発生当時、この門脇小学校には224人の生徒・児童がいたそうですが、
全員が地震発生直後に裏山に避難して、無事だったとのこと。
前日に訪ねた大川小学校とはえらい違いだな~( ゚∀゚; )と、見学を始めたのですが。
こちらの学校では、立地的にやはり海が近いこともあり、
日頃から地震の避難訓練に加えて、セットで津波からの避難訓練が繰り返し行われていたとか!w(*゚ロ゚*)w
このため、教員や児童・生徒は地震直後に迷わず、高台の「日和山公園」に避難行動を始めて、
大切な命を守ることができたんだそうですよ~( *´艸`)
ここではやはり、日頃からの防災意識の高さに加えて、
『津波は必ず来る』という危機意識の高さが、人の生き死にの命運を分けたのだと思いました。
大川小学校の悲劇とあわせて、学ぶことが多かったよう感じましたね。
ちなみに、石巻市は津波の被害に加えて、
同時に発生した火災の被害も大きかったんだそうです。
門脇小学校の校舎にも、火災で赤く焼けた跡が残っていたのが生々しかったです。
以上、石巻市で震災の被害を受けたもうひとつの小学校、
「門脇小学校」のご紹介でした~♪
ところで、今回訪ねた震災遺構のなかで、
この門脇小学校だけが唯一、有料(大人一人600円)だったのですが。
個人的には、その入場料を払うだけの価値は充分にあったと言いたいですね(^-^*)
それで、こちらは「記憶を紡ぐ」というコーナーの中にあった、
津波被害の体験談の一編です。
特に印象に残ったので、ご紹介しますね。
裸の人
車が流されていくのを
ただ、呆然と見ているしかなかった
地面を這うように、スーッと流れてきたその液体は
次の瞬間 数メートルの高さの津波となった
咄嗟に、近くの建物に駆け込んだ
何が何だかわからなかった
命だけは助かった
生き残った者は
次の日から、生き抜くための日々が待っていた
津波に押しつぶされた家屋の残骸と泥の山を
棒を突き刺しながら地面を確認し
釘を踏まないよう慎重に歩いた
途中、裸の男性が目に入った
亡くなっていた
この時は助けるとか、そんな気持ちの余裕は皆無で
心の中で手を合わせるのが精一杯
ただただ、目をそらした
なぜ裸だったのかとそれだけは心に引っかかっていた
津波に飲まれた人は
洗濯機に入れられたようにかき回され
天地がわからなくなったと話していた
ある人の息子さんは
ご遺体がみつかったとき服を着ていなかったという
場所も表情も仰向けに亡くなっていた状況も
忘れることなどできない
人が死ぬとはそういうことなのだ
そして他に、こちらの施設で驚いたもう一つのポイントは、
「本物の仮設住宅を見られたこと」ですかね~!( *´艸`)
中に置かれた家電のデザインが、若干古い感じがするのが、
かえってリアリティがあるというか・・・
まさかこの施設でこんな展示を見られるとは思っていなかったので、
これは嬉しい驚きでしたな~!(*ノ∀`*)キャッ
石巻市の震災遺構、門脇小学校。
見学は有料になりますが、お金を払ってでも見る価値はある!と、オススメしておきますよ(^-^*)
で、そんなこんなで、盛りだくさんな一日もこれまで~!ヽ(^ω^)ノ
とにかく濃密な体験の多かった、南三陸町~石巻市の探訪レポートでした☆
―----
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コメント
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お疲れ様です。
同じ小学校でも 命の差がこうも違うなんて
やりきれないですね。
少しだけですが 現実を知らされました。
生徒たちのご冥福をお祈り申し上げます。 <m(__)m>
投稿: ことぶき | 2024年5月17日 (金) 22時38分
おつかれさまです!
関東に住んでいると、こっちにある情報と、差を感じますネ。
何かオブラートに包まれている感じがしちゃいます。
アルカリ乾電池さんのこのレポート集は、
現実的でとても参考になります。
でも、現地に行くと、
もっと現実、で
10年前は、
さらに。
という感じなんでしょうね。
投稿: 草虫 | 2024年5月18日 (土) 06時17分
アルカリさんおはようございます✨
今回も貴重な体験レポートでしたね👍
同じ小学校でも結末は大違い、
悲しいですね…
仮設住宅を見学できるなんて驚きです😳
そして見た目僕の住宅より広くて快適そうで驚きです(笑)🤣
投稿: ヨッシー | 2024年5月18日 (土) 07時44分
> ことぶきさん
大川小学校の悲劇はあまりにも有名ですが、
恥ずかしながらこの門脇小学校のことは現地に行くまで知らず・・・
地名の読み仮名が「かどのわき」と、”の”の字が入ることも、
現地の人に聞いて知ったくらいですからね~┐(´∀`)┌ヤレヤレ
「海に近い学校だから」と、毎年必ず地震+津波を想定した訓練をしていたことや、
縦割り活動っていう名前だったかな?
上級生と下級生が一緒になって活動をする授業などもやっていたそうで、
そうしたことが、あの日の迅速・確実な避難行動につながって、
一人の犠牲者も出さずに済んだ、と解説がありました。
やはり「備えあれば憂いなし」。
災害に対処するにはこれしかないんだと、学びました。
投稿: アルカリ乾電池 | 2024年5月18日 (土) 21時14分
> 草虫さん
やはり、関東からは離れたエリアでの出来事でしたから、
どこか「他人事」という感じは否めないですよね~。
でも、現地にとっては「まだ13年しか経っていない悲劇」なんだと、
今回の旅で感じることができました。
お話しを伺った方々は皆さん、
津波はいつかまた必ず襲ってくる!という覚悟のもとで、
その時何があったのかを知り、
そして自分ならどうするかを考えて欲しい、とおっしゃっていました。
「次の津波」が来たとき、
一人でも犠牲者を減らすために語り継いでいく義務があるんだと、
高い理念を感じましたね。
投稿: アルカリ乾電池 | 2024年5月18日 (土) 21時22分
> ヨッシーさん
同じ市内の小学校でありながら、
天と地ほど結果に差が出てしまった2つの学校。
今回、両方を訪ねてみて本当に学ぶことが多く、
行って良かったと思っています。
地震、津波、大雨、洪水、竜巻、土砂崩れ・・・
日本に住んでいる限り、いつどこで災害に巻き込まれるかわかりませんからね。
ヤバい!と感じたら迷わず逃げること!
ボクのレポートを読んでくださった方は、ぜひそれだけでも頭に残しておいてくださいね♪
ちなみに・・・仮設住宅はほんとにキレイで立派な建物でした。
あれを見るだけでも、門脇小学校の展示を見る価値はあると思いますよ~ヽ(^ω^)ノ
投稿: アルカリ乾電池 | 2024年5月18日 (土) 21時36分